スパイラル紙管製造機で
テープ用紙管を製造している様子
スパイラル紙管は専用の機械で自動生産しています。このコラムでは、クラフトテープ用の紙管を製造している様子をご紹介しつつ、スパイラル紙管製造機の仕組みを解説します。
まず原紙に接着剤塗布
スパイラル紙管の材料となる帯状の原紙(リボン原紙)は、スパイラル紙管製造機に送り込む前に、この機械で片面に接着剤が塗布されます。
機械の左奥に見えるのが、原紙のロールです。帯状の原紙の幅は、手のひらサイズほどです。接着剤が塗布された原紙は、スパイラル紙管製造機に送られます。
スパイラル紙管製造機に送り込まれる原紙
この機械がスパイラル紙管製造機です。接着剤が塗布されたリボン原紙が巻き取られ、スパイラル紙管に仕上がっていきます。この写真では、5本のリボン原紙が巻き取られています。
リボン原紙の本数によって、紙管の厚さが決まります。肉厚の紙管を製造したい場合には、リボン原紙の本数を増やします。
製造されたスパイラル紙管が一定の長さになったら、丸鋸で自動的に切断されます。
スパイラル紙管は、マンドレルといわれる鉄芯に巻き付けられていきますが、鉄芯が回転しているのではなく、鉄芯の上を紙管が滑るようになっています。
ベルトによる紙管製造
紙管の回転は、このベルトによって引き起こされています。ベルトの片側が紙管を1周するように巻いてあり、軸が1方向に回転しベルトが回ると、その動きに合わせて紙管が回転し押し出される仕組みになっています。この機構のことを、スパイラルワインダーといいます。
このスパイラルワインダーによる紙管の送り出し方式は、スパイラル紙管製造機が生まれてから、100年以上も変わっていないそうです。
スパイラルワインダーの左奥のところに、紙管が炎に包まれている様子がうかがえます。この炎で出来立てのスパイラル紙管を加熱し、表面紙のシワを伸ばします。
スパイラル紙管の内側に巻かれる化粧紙
スパイラル紙管の内側には、化粧紙を巻き込むことができます。こちらの写真は、接着剤が塗布された紙管原紙が巻き込まれる側とは反対側の様子です。青色の化粧紙が巻き込まれています。
化粧紙には、会社のロゴや製品の型番が記載されることが多いです。お客様のご要望に応じて化粧紙をご用意しています。
化粧紙が巻き込まれているところに、鏡面のような鉄芯が見えます。鉄芯は、紙との摩擦が小さい方が良いことは、言うまでもありません。
紙管製造機からは、次々とスパイラル紙管が出来上がってくるので、それを適切な長さで切断します。